1話の、あの何気ないシーンが忘れられない――。
主人公たちが肩を並べて歩いていたのは、ただの海辺じゃなくて、
ちょっとだけ世界から切り離されたような、静かな場所でしたよね。
『青い海の伝説』でふたりが見つめていた水平線。
『メンドロン トトッ』で、海を背景に交わされる何気ない会話。
そして『おつかれさま』で、暮らしと海が当たり前にくっついている風景。
その多くが、実は済州島(チェジュ島)という同じ島の上にあります。
私は聖地巡礼で何度か済州島を訪れてきましたが、
現地に立つと「なぜ監督たちがわざわざここを選ぶのか」がすぐに分かります。
火山がつくった黒い岩場は、登場人物の孤独や本音をそのまま映してくれるし、
少しミルキーな海の色は、始まりかけの恋の“あいまいな距離感”にぴったりなんです。
それに、海沿いのカフェや小さな港町には、
観光地らしさと、地元の暮らしのリアルがほどよく混ざっています。
肩ひじ張らない雰囲気のおかげで、俳優たちの表情もふっと柔らかくなる。
だから済州島は、ドラマの「素の感情」が引き出されやすいロケ地なんだと思います。
この記事では、実在する済州島 ドラマロケ地だけを厳選しました。
公式の正確な住所、作品のどんなシーンで使われた場所なのか、
そして実際に行ったときに感じる雰囲気を、ドラマ好きの目線で分かりやすくまとめています。
画面の中でしか会えなかった“あの場所”に、
今度はあなた自身の足で立ってみませんか。
この一記事が、「韓国ドラマ × 済州島」旅を始めるきっかけになったら、とてもうれしいです。
韓国ドラマ×済州島(チェジュ島)が生む「特別な空気」とは?
済州島の海は、ただ「青い」だけじゃありません。
場所によっては深いコバルトブルー、別の場所ではミルクを一滴落としたみたいなやわらかい色をしています。
空もどこか丸くて、風は少しだけ寂しがり屋。ソウルや釜山とはまったく違う“間”が、この島には流れています。
韓国ドラマが済州島を舞台に選ぶのは、「映えるから」だけではありません。
ここには、登場人物が本音に戻れる場所としての役割があります。
がんばるのをいったんやめて、素直な気持ちをこぼしてしまう――そんなシーンに、済州島は本当によく似合うのです。
1. 火山島の地形がつくる“物語の余白”
済州島は、もともと火山の島。城山日出峰のように視界が一気に開ける山や、
セオプジコジのように海に向かって細く伸びていく岬があちこちにあります。
たとえば城山日出峰の上に立つと、海と空しか見えないような感覚になります。
ドラマの中で“決意”や“再出発”の場面に使われるのは、その圧倒的な開放感のせいかもしれません。
逆に、セオプジコジのような風が強い岬は、
“迷い”“告白”“別れ”といった揺れ動く気持ちを映すのにぴったり。
強い風の音がBGMになって、登場人物のセリフが少なくても感情が伝わってくるような場所です。
風の匂いで、「この作品、好きだったな」を思い出す瞬間がある。
2. “島の時間”が登場人物の心をゆるめる
ソウルのカフェでは、車の音や人の会話が常に背景にありますが、
済州島のカフェでは、代わりに「波の音」と「風の音」が流れています。
海がゆっくり光っていて、村からは畑の匂いがふわっと届く。
時間のスピードが半分くらいになったようなこの“島の時間”が、
登場人物の肩の力を抜いてくれるんです。
だからドラマでも、
・本音を打ち明ける
・本当は言いたくなかったことを、ぽろっとこぼしてしまう
・「もう一回、やってみようかな」と心がほどける
といった場面によく済州島が選ばれます。
視聴者としても、見ているだけで少し呼吸が深くなるような、そんな空気感があります。
3. 最新ドラマ『おつかれさま』の舞台も済州島
Netflix 話題作『おつかれさま』(폭싹 속았수다/When Life Gives You Tangerines)も、
舞台はまぎれもなく済州島です。
海女のお母さん、漁師として生きる人たち、みかん畑、港町。
「誰かの毎日」がそのまま物語になっているようなドラマで、
済州島の海も畑も家々も、全部ひっくるめて“もう一人の登場人物”として描かれています。
観光地としてのきれいな島ではなく、
そこで生きている人たちの汗や、不安や、小さな幸せまで含めて映しているからこそ、
私たち視聴者もどこか懐かしさを感じてしまうのだと思います。
同じ済州島でも、『青い海の伝説』ではロマンチックな伝説の島として、
『メンドロン トトッ』ではゆるい海辺の町として、
『おつかれさま』では生活そのものの舞台として…。
作品ごとに「済州島のどの顔が切り取られているのか」を意識して見ると、
聖地巡礼がさらに楽しくなります。
済州島 ドラマロケ地マップ|エリア感をつかむための地図ガイド
済州島のドラマロケ地は、ざっくり分けると「東」「西」「南(中文)」の三方向に広がっています。
まずはこの“ざっくり地図”を頭に入れておくと、
「今日はこのエリアだけ集中して回ろう」と無理のないプランが組みやすくなります。
✔ 東エリア(ロケ地密集地・自然が主役)
空港から車で約1時間〜1時間半。
済州島らしいダイナミックな自然がぎゅっと詰まっているのが、この東エリアです。
代表的なスポットは、
・城山日出峰(『青い海の伝説』など)
・セオプジコジ(『オールイン』『タンタラ』ほか)
・月汀里ビーチ(『メンドロン トトッ』)
といった“韓ドラの名シーン常連”の場所たち。
さらに、最新作『おつかれさま』のように、
「暮らしと海がセットになった風景」が多いのもこの東側です。
観光スポットだけでなく、小さな港や畑のある道も含めて、島の“生活の匂い”を感じやすいエリアになっています。
◆ こんな人におすすめ
・代表的なロケ地を一気に回りたい
・「ザ・済州島」な風景を味わいたい
・1日かけてがっつり聖地巡礼したい
✔ 西エリア(涯月〜カフェが並ぶ海岸線・余韻のエリア)
空港から比較的近く、車で30〜40分前後。
海沿いにカフェがずらっと並ぶ、写真映えと“ゆるい空気感”が魅力のエリアです。
中でも有名なのが、『メンドロン トトッ』の舞台になったボムナルカフェ周辺。
道路と海が平行に続く涯月(エウォル)の海岸線は、
「何かが起こるわけじゃないのに、ずっと見ていたくなる風景」が広がっています。
◆ こんな人におすすめ
・カフェでのんびりロケ地の余韻に浸りたい
・ソウル帰りの日に半日だけどこか寄りたい
・“映える”海×カフェの写真を撮りたい
✔ 南エリア(中文リゾート・ホテルロマンスの舞台)
空港から車で約1時間、観光リゾートが集中するエリア。
いわゆる「中文観光団地」と呼ばれる一帯で、高級ホテルやテーマパーク、ビーチが集まっています。
『シークレット・ガーデン』や『King the Land』のような、
ホテルを舞台にしたロマンチックなシーンが好きな方にはたまらないエリア。
夜になるとライトアップされた庭園やプールが、ドラマの世界そのものの雰囲気を作ってくれます。
◆ こんな人におすすめ
・ドラマの世界観そのままのホテルに泊まりたい
・リゾート感のある“非日常の夜”を過ごしたい
・ロケ地+バカンスをセットで楽しみたい
公式地図(一次情報)
この記事で紹介しているロケ地の位置や住所は、下記の公的機関が公開している情報をもとにしています。
旅のルートづくりや最新情報の確認にも便利なので、ブックマークしておくのがおすすめです。
東エリア|海と崖が主役の済州島ロケ地
“風景そのものがドラマになる”――。
東エリアは、済州島らしい雄大な自然がいちばん濃く残る場所です。
海が近く、崖があり、開けた空がある。この地形が、どんなドラマも一気に“本音のシーン”に仕立ててしまいます。
撮影班が朝から晩まで入り浸るのも納得のエリアです。
城山日出峰(Seongsan Ilchulbong)
住所:284-12 Ilchul-ro, Seongsan-eup, Seogwipo-si, Jeju-do
火山の噴火でできた標高180mの大きな岩山。海の真ん前にドン、と立っているため、
太陽の光を一番ドラマチックに受ける場所です。
『青い海の伝説』では、
登場人物が過去と現在の狭間で揺れる象徴シーンに使われ、
「人生の節目」「心が決まる瞬間」を表すロケ地として有名。
頂上まで登らなくても、麓から見上げたときの迫力は圧巻で、
朝日を浴びた火山の影は、何度見ても胸の奥がすっと整理されるような不思議な感覚があります。
一歩登るたびに、ドラマのセリフが心の奥でそっと揺れる。
セオプジコジ(Seopjikoji)
住所:262 Seopjikoji-ro, Seongsan-eup, Seogwipo-si, Jeju-do
済州島を代表する“風の岬”。海に向かって細長く伸びる岬で、
左右に広がる海の青さが信じられないほど美しい場所です。
『オールイン』『タンタラ』ほか多くのドラマが撮影され、
特に「会話が少ないのに、感情が伝わるシーン」でよく使われます。
風が強い日は、俳優の髪や衣装、沈黙までもが演出の一部になるほど。
夕方に行くと、海の青とオレンジが溶け合い、
まるでドラマのクライマックスに入り込んだような気持ちになります。
風の音が大きい日は、心の声まで聞こえてくる。
月汀里ビーチ(Woljeongri Beach)
住所:480-1 Haemajihaean-ro, Gujwa-eup, Jeju-si, Jeju-do
“韓国ドラマの柔らかい海”といえばここ。
淡いミントブルーの海と白い砂浜が続き、その奥にはおしゃれなカフェが並んでいます。
『メンドロン トトッ』では、
特別な出来事が起きなくても「ただ一緒にいる幸せ」を描くシーンで登場。
“何も起きない時間こそ大切”という作品の空気感をそのまま映しています。
フォトスポットも多いですが、混雑する午後よりも午前の方が海の色が綺麗に撮れるのでおすすめです。
何も起きない時間こそ、物語がいちばん動く。
『おつかれさま』の舞台について
『おつかれさま』は、“生活の中の済州島”を描くドラマ。
観光地よりも、生活の匂いがする港・畑・村落が多く登場します。
ただし、住所非公開の個人宅や小さな港もロケ地として使われているため、
本記事では観光可能で安全に訪れられるエリアのみ紹介しています。
生活の邪魔にならないよう、訪問時のマナーも大切です。
西エリア|カフェ&リゾートで味わう“ドラマの余韻”
東の雄大な自然とは対照的に、西側は“余韻を楽しむロケ地”が多いエリア。
海沿いのカフェ、光がきれいに射す散歩道、ゆったりとした道路――
ひとつひとつの景色が、ドラマの“間”を支えています。
ボムナルカフェ(Bomnal Café)
住所:25, Aewol-ro 1-gil, Aewol-eup, Jeju-si, Jeju-do
『メンドロン トトッ』の中心舞台となったカフェ。
オレンジ屋根の建物と、海と風の音が混ざるロケーションは、
“済州島の午後”そのものと言っていいほどの開放感があります。
海を眺めながらコーヒーを飲むと、
「ドラマって、こういう空気で撮ってたんだな」と自然と腑に落ちる場所。
撮影目的の訪問が多いですが、混雑時は席や入口の譲り合いが必要です。
涯月海岸(Aewol Coast)
住所(エリア):Aewol-eup, Jeju-si, Jeju-do
海と道路がぴったり並走する、済州島でも珍しいロケーション。
青い海を横目に車がゆっくり走る景色は、まるでドラマの後半に流れる
“静かな転機”のシーンにぴったりです。
ドライブだけでも気持ちが軽くなるような場所で、
「ここを歩いてるだけで絵になる」と韓国のフォトグラファーにも人気があります。
中文観光団地(Jungmun Tourist Complex)
住所(エリア):Saekdal-dong, Seogwipo-si, Jeju-do
高級ホテル・ビーチ・ショッピング施設が集まる済州最大級のリゾート地帯。
『シークレット・ガーデン』『King the Land』など、
ホテルロマンスの名シーンが数多く撮影されている場所です。
海と庭園、ライトアップされたプールサイド…。
“非日常”をそのまま映したような景色は、夜に訪れるとよりドラマの世界観を感じられます。
ロケ地巡りのまわり方|モデルルートと移動手段
済州島は東京23区より大きい島で、ロケ地同士も意外と距離があります。
「どの順番で回るか」を決めるだけで旅の満足度が大きく変わるので、
ここではドラマの情緒がいちばん立ち上がるルートを軸に紹介します。
モデルルート① 東エリア集中(1日コース)
・移動の負担少なめで、名シーンの連続を味わえる最強ルート。
東側にロケ地がまとまっているため、車がなくても回りやすいのが特徴です。
- 城山日出峰(朝)
朝日に照らされた火山の影がいちばん美しい時間。
ドラマの“決意”シーンの空気を体感できます。 - セオプジコジ(午前)
午前は光が海にまっすぐ入る時間帯。
風がつくるドラマチックなシーンが想像しやすく、写真も抜群に映えます。 - 月汀里ビーチ(午後)
やわらかな海の色+カフェのにぎわいで、“作品の余韻”が自然と蘇る時間。
撮影後の休憩ポイントとしても最適。
◆ 所要時間の目安:丸1日(7〜8時間)
◆ こんな人に:「まずは鉄板ロケ地を押さえたい」人
モデルルート② 西エリア(半日〜1日コース)
西側は、光がきれいに入る海岸線と、カフェが点在する“余韻のエリア”。
激しい感情よりも、“静かな気持ちの変化”を感じるようなシーンが多いロケ地です。
- 涯月海岸ドライブ
海と道路が平行に続く絶景。
車をゆっくり走らせながら眺める海は、まるでドラマの後半のような静けさ。 - ボムナルカフェ
『メンドロン トトッ』の舞台。
コーヒーを飲みながら海風を感じると、作品の“優しい間”が自然と蘇ります。 - 夕暮れの海で余韻
西側は夕日の名所。光がオレンジに変わり、
「今日は来てよかった」と心の中でそっと思える時間が訪れます。
◆ 所要時間の目安:半日〜1日
◆ こんな人に:「ロケ地×ゆったりカフェ旅」を楽しみたい人
モデルルート③ 『おつかれさま』の世界を感じる生活エリア巡り
『おつかれさま』は、観光地というより“生活そのもの”が舞台のドラマ。
だからこそ、表通りよりも生活の気配が残る港や畑道、村落に味があります。
このルートは、派手さはないのに胸に残るというのが最大の魅力。
ドラマの主人公が見ていた景色と同じ“暮らしのリズム”を追体験できます。
◆ 推奨の歩き方:
・港町 → 小さな市場 → 畑の間の道 → 海沿いの休憩所
(※住所非公開の個人宅・私有地には絶対に入らない)
◆ 所要時間の目安:半日〜1日(のんびり歩くルート)
◆ こんな人に:作品の“生活描写”が好きな人
移動手段|初心者〜上級者向けにわかりやすく解説
済州島はバスもありますが、ロケ地巡りは移動効率が命。
旅のスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。
- レンタカー:最も効率的
ロケ地を詰め込むならこれ一択。
運転が問題なければ、時間もお金も最も節約できます。 - チャータータクシー:運転しない人に最適
「ここに行きたい」とリストを渡せば、最適な順で回ってくれます。
東エリア集中の日に特に便利。 - バス:上級者向け
本数が少なく、乗り継ぎが難しめ。
ただし、海沿いルートは“ローカルバス旅”として雰囲気◎。 - ツアー:初めての方に安心
人気ロケ地を効率的に回れる。
「移動に気を使いたくない」「写真に集中したい」人におすすめ。
mioメモ:
ロケ地巡りは“光”が仕上がりを決めるので、
朝:東側/夕方:西側の組み合わせが最も美しく撮れます。
SNS投稿時の注意点(位置情報・時間帯・写り込み)
ロケ地の写真をSNSに投稿する方が多いですが、
投稿の仕方によっては住民や店舗に迷惑がかかる場合があります。
以下のポイントを意識すると、安心してシェアできます。
- 位置情報(ジオタグ)を自動で付けない
スマホの設定で「位置情報オフ」にして撮影しましょう。
個人宅や小さな港など、特定されると困る場所もあります。 - 時間帯の特定ができない投稿にする
「毎朝〇時にここにいる」と誤解されると、住民の負担になることも。 - 人物の写り込みを避ける(特に子ども)
うしろに人が映ってしまった場合は、必ずモザイク加工を。
韓国では肖像権に厳しく、トラブルにつながりやすいです。
mioメモ:
“いい写真を撮れたら、まずは自分の心に保存する”。
そのくらいの余裕が、旅をもっと自由にしてくれます。
人が少ない撮影のコツ(混雑回避×光のベストタイミング)
済州島は人気観光地なので、時間帯によっては人が多く写り込むことも。
ロケ地らしい写真を撮りたい場合は、以下のタイミングが最適です。
- 東エリア:午前〜昼前がベスト
東側は朝の光が綺麗に入るため、城山日出峰・セオプジコジは早朝〜10時台が理想。 - 西エリア:夕方の光が魔法の時間
ボムナルカフェや涯月海岸は、夕方の斜めの光で一気に“ドラマの画”になります。 - 観光客が少ない日は平日&午前中
土日は特にカフェ・ビーチが混むので、平日午前が最強の穴場。
mioメモ:
光の方向さえ味方につければ、スマホでも“ドラマのワンカット”が撮れます。
ドローン撮影について(済州島は規制が多いので注意)
韓国では、ドローン撮影には航空法の申請・許可が必要です。
特に済州島は空港・軍事関連施設が多いため、
無許可ドローンは違法になる可能性が高く、罰金の対象となることもあります。
- 城山日出峰・セオプジコジなどの観光地は原則ドローン禁止
- ホテル敷地内のドローンも宿泊者限定かつ許可制
- 海女さんの作業エリアは音による迷惑のため厳禁
mioメモ:
海と崖の美しさは、ドローンを使わなくても“自然のカメラワーク”だけで十分伝わります。
店舗スタッフとのコミュニケーション例(自然で丁寧な言い方)
カフェやホテルで撮影したいとき、韓国語が話せなくても
簡単な一言を添えるだけで、ぐっと印象が柔らかくなります。
- 「撮影しても大丈夫ですか?」
→ 韓国語:사진 찍어도 괜찮나요?(サジン チゴド ケンチャナヨ?) - 「他のお客さまに配慮します」
→ 韓国語:다른 손님은 안 나오게 할게요.(タルン ソンニムン アン ナオゲ ハルケヨ) - 「すぐ終わりますので」
→ 韓国語:금방 끝낼게요.(クンバン ックンネルケヨ)
言葉が完璧でなくても、“迷惑をかけない気持ち”が伝われば大丈夫。
スタッフさんがにっこり微笑んでくれると、それだけで旅の思い出がひとつ増えます。
個人宅・営業施設の外観撮影マナー&注意点
ロケ地巡りは「作品がくれた感動を、自分の足でたどる旅」。
だからこそ、現地の人の生活やお店の営業を守ることが、ファンとしての大切な姿勢になります。
済州島は観光地でもありますが、多くのロケ地は“誰かの暮らしのそば”にあります。
小さな思いやりが、次のファンにも安心して楽しめる環境を残してくれます。
個人宅の基本ルール
ドラマに登場した建物が「実は一般の民家」というケースは少なくありません。
個人宅は観光施設ではないため、住んでいる方の生活が最優先。
以下は“最低限”というより絶対に守りたい基本です。
- 私有地に入らない
塀の内側・庭・玄関前はすべて私有地。
たとえドラマで俳優が歩いていた場所でも、現在は立ち入り禁止のことが多いです。 - インターホンを押さない
「撮らせてください」はNG。住民への負担が大きく、トラブルの元になります。 - 表札・窓の内部・車のナンバーを写さない
個人情報につながる部分はSNS投稿で思わぬ迷惑になるため、必ず避けます。 - 滞在は数分で撤収
家の前に長時間立つと、住民の出入りを妨げてしまうことがあります。
写真を撮る場合も“さっと撮って、すぐ離れる”が基本です。
mioメモ:
個人宅ロケ地は「写真に残す」より「静かに心で受け取る」方が、作品への敬意が自然に伝わります。
営業施設(カフェ・ホテル)の撮影マナー
カフェやホテルは観光客が多く、撮影可能な場所もありますが、
お店側は“撮影のための施設”ではありません。
周りの人への配慮を忘れないだけで、気持ちよくロケ地巡りができます。
- 入口をふさがない
人気店では、入口付近で写真を撮る方が多いですが、
他のお客さんが入りにくくなるので、撮影は短時間で。 - 他のお客の写り込みに注意
とくに店内。写り込みはトラブルの原因になるため、
人物が映ったら投稿前にモザイク加工を。 - 最低1オーダーは礼儀
“撮るだけ来店”はマナー違反。
実際に味わってこそ、その店がロケ地に選ばれた理由も感じられます。 - ホテル内は撮影禁止エリア多数
ロビー・ラウンジ・プールは「宿泊者のみ」や「撮影禁止」の場合が多いです。
必ずスタッフに確認してから撮影を。
mioメモ:
お店やホテルの“空気を借りる”という気持ちで歩くと、
ロケ地巡りの時間そのものが、ぐっと豊かになります。
まとめ|マナーは「作品への敬意」をそっと形にするもの
ロケ地巡りのマナーは、誰かに怒られないための“ルール”ではありません。
ドラマがくれた気持ちを、現地の人たちにもやさしくお返しするための、小さな心づかいの積み重ねです。
私たちがそっと道をあけたり、声をひそめたり、写真を控えめに撮ったりするだけで、その場所はまた次のファンをやさしく迎えてくれます。
そして不思議なことに――
思いやりを込めて歩いたロケ地ほど、あとから何度も思い出すんです。
風のにおいや砂の音、登場人物の表情までも、ふっと戻ってくる。
マナーは“縛り”ではなく、
作品と私たちをそっとつなぎ直すための、あたたかい合図。
あなたの旅が、ドラマの余韻とともに長く心に残りますように。
FAQ|済州島ロケ地・聖地巡礼
Q1:最低何日必要?
目安は2〜3日です。
「どうしても1日しか無理」という場合でも東エリアの一部は回れますが、
聖地巡礼としてちゃんと味わうなら、次のイメージがおすすめです。
- 1泊2日:東エリア(城山日出峰・セオプジコジ・月汀里)に集中
- 2泊3日:東エリア+西エリア(ボムナルカフェ・涯月海岸)まで余裕を持って
ロケ地は「どの時間帯の光で見るか」で印象がまったく変わるので、
朝と夕方の両方をゆっくり味わえる2〜3日がいちばんおすすめです。
Q2:運転できなくても回れる?
回れます。ただし、移動手段の選び方がポイントです。
- チャータータクシー:
行きたいロケ地リストを見せて「この順番で回りたい」と伝えると、
ドライバーさんが効率よく案内してくれます。運転が不安な方に最適。 - ロケ地ツアー:
人気スポットだけサクッと回りたい人向け。
時間は限られますが、移動の心配がないので初めての済州島に向いています。
路線バスだけで回ることも不可能ではありませんが、
本数が少なく、乗り継ぎも複雑なのでかなり上級者向けです。
Q3:ロケ地は今も同じ?
自然のロケ地はほとんど変わりません。
城山日出峰、セオプジコジ、月汀里ビーチなどの海や崖、地形は、
天候による表情の違いはあっても、基本的な風景は当時のまま楽しめます。
一方で、カフェやお店、宿泊施設は変化しやすいジャンルです。
- 店名が変わる・内装がリニューアルされる
- メニューや看板がドラマ放送時と違っている
- 移転・閉店している場合もまれにある
気になるスポットがあれば、訪問前に公式サイトやSNSで最新情報をチェックしておくと安心です。
Q4:撮影禁止の場所は?
共通しているのは、「生活や仕事の場の邪魔になる場所」はNG、ということ。
代表的なのは次のような場所です。
- ホテルのロビー・ラウンジ・プール
宿泊者専用のエリアや、静かな空間では撮影禁止のことが多いです。 - 美術館・博物館・海女資料館の屋内
作品保護やプライバシーの観点から、フラッシュ・動画撮影NGの場合がほとんど。 - 個人宅・私有地
たとえドラマに映っていても、今は「誰かの家」「誰かの土地」です。
迷ったときは、「ここは誰かの仕事場・生活の場じゃないかな?」と一度立ち止まると判断しやすくなります。
Q5:『おつかれさま』ロケ地は?
『おつかれさま』は、“生活としての済州島”が舞台の作品です。
観光地というより、港町・畑・村落など「島の人たちの日常」がそのまま映っています。
そのため、住所が公開されていない個人宅や小さな港も多く、
本記事では安全に訪問できる観光エリア・公共エリアのみを取り上げています。
ロケ地そのものを細かく追いかけるというより、
・港の朝の空気
・畑と海が同時に見える景色
・古い家並みと路地
といった“世界観”を感じに行くイメージで歩くと、作品の温度に近づけます。
関連記事 内部リンク
→釜山の韓国ドラマロケ地12選|聖地巡りで訪れたい名作の舞台ガイド【定番〜最新】➡https://kandora-days.com/archives/127
→【ソウル聖地巡礼ガイド】韓ドラ好きが泣くロケ地TOPスポット|明洞・壁フォト・北村・人気撮影地を1日で巡る➡https://kandora-days.com/archives/112
情報ソース一覧(一次情報・公式)
本記事のロケ地住所・交通情報は、韓国観光公社「Visit Korea」および済州観光公社「Visit Jeju」公式データ、
さらに現地取材メディア「Trazy」の公開情報に基づいています。
自然景観(城山日出峰・セオプジコジ・月汀里ビーチ)は自治体公式ページの地図を参照し、
カフェ・店舗は韓国観光公社の掲載情報を使用。
ドラマ作品情報は Wikipedia および Soompi の公式記事を参考として参照しています。
営業状況や撮影ルールは変更になる可能性があるため、訪問前に必ず現地公式SNSをご確認ください。
注意書き
・本記事の情報は2025年12月時点の公的機関・公式サイトに基づいています。
・営業時間・休業日・料金・撮影ルールは変更される場合があります。必ず最新情報をご確認ください。
・個人宅・私有地は掲載せず、立ち入りも厳禁です。現地の生活環境への配慮をお願いいたします。

コメント